こけし

こけしは伝統的な日本の人形の一つで、球形の頭部と円柱の胴だけのシンプルな形態をしています。温泉地などのお土産屋さんでよく見かけると思います。江戸時代末期頃から、東北地方の温泉地で土産物として売られるようになった轆轤引きの木製の人形玩具のことです。
こけしには、伝統的な形式に則った「伝統こけし」と、これを模倣した「新型こけし」とがあります。「伝統こけし」は産地・形式・伝承経緯などにより10系統もしくは11系統の系統に分類されます。土湯、弥治郎、遠刈田、蔵王高湯、肘折、作並、鳴子、木地山、南部、津軽の10系統に分けることが多いのですが、作並から山形を独立させて11系統にすることもあります。最初のうちは、蔵王東麓と福島土湯と鳴子の三つくらいしかありませんでした。その後、轆轤のひき方に関する技術革新が起こり形態や描彩が多様化して10系統(11系統)に分化していきました。
また、「新型こけし」には、工芸的な「創作こけし」と、全国の観光地で土産品として売られている「こけし人形」とがあります。創作こけしコンクールの最優秀作品に対し、内閣総理大臣賞が授与されるようになったのがきっかけで、多くの作者達の創作活動が活発化しました。
創作こけしは、彫りこみ、焼き込み等の技法を織り込んだロクロ芸術として注目され始め、ユニークな美術工芸品として評価されるようになっています。作者の個性と内面をより豊かに表現した美術工芸としての世界を、こけしの中に形成しているのです。
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